ビジネス書をヒットさせたいなら・・・。

タイトルにこのキーワードを入れればヒット間違いなし!・・・だそうです。
やれやれ。
検索キーワードで仕事になるなら、コピーライターはいらないんだよなあ。。。
 
ビジネス書に入っていたら思わず手にとってしまうキーワードランキング – 書籍ランキング – goo ランキング http://ranking.goo.ne.jp/ranking/028bk/mU_xCY07E61v/p1/

1. 成功する
2. やってはいけない○○
3. できる人
4. 金持ち
5. 1分で変わる
6. モチベーション
7. プレゼン能力
8. 仕事術
9. 効率
10. 交渉術
11. ○○の法則
12. 年収
13. 勝ち組
14. リーダーシップ
15. ○○のウソ
16. ダメな自分
17. ○○の方法
18. 戦略
19. 経済学
20. 残業ゼロ
21. 超図解
22. 部下
23. イノベーション
24. 上司
25. デフレ

お金の話と成功する話と将来不安。褒めて貶して金で釣るというわけ。なんというか、ほんとにこういうのがウケるんですかねえ。悲しくなってきた。

驚愕のハイパー・マトリックス。

今年韓国で行われた「2012麗水世界博覧会」で展示されたインスタレーションがスゴイ。

『ハイパー・マトリクス』というタイトルで、映像を投影する壁そのものがピクセル画像のように動き出す、というシカケです。
たぶん実物を見ればもっと迫力があるはずです。なにしろ壁が動いているのです。ピクセルの一つ一つにモーターが付いていて、飛び出したり引っ込んだりしています。

画面右下に観客が写り込んでいます。とても巨大な装置であることが分かります。

もう一度書きますが、壁そのものが動いているのです。現在領土問題でもめていますし、その他にもいろいろとお騒がせな隣国ですが、面白いものは面白い。やっぱりこうしたアート作品にも「イキオイ」みたいなものを感じます。

ムービーはこちら。

2012 Yeosu EXPO HYUNDAI MOTOR GROUP _ full version. on Vimeo http://vimeo.com/46857169

もう会期は終了していますが、世界博覧会のURLです。他の展示も見てみたかったですね。

2012 麗水世界博覧会 公式ホームページ‘ http://jpn.expo2012.kr/main.html

世界で最も持続可能な100社。

「世界で最も持続可能な100社、
2012 Global 100 Most Sustainable Corporations in the World」によると
 ・世界主要企業3500社対象
 ・環境面・社会面・ガバナンス面などCSRへの取り組みを分析し、持続可能性を評価したそうです。

抜粋になります。

世界で最も持続可能な100社
1.Novo Nordisk A/S、デンマークの健康ケア
2.Natura Cosmeticos SA 、ブラジルの家庭用品
3.Statoil ASA、ノルウェーのエネルギー開発
4.ノボザイムズA / S、デンマーク
5.ASMLホールディングNV、オランダ

6.BGグループplc、イギリス
7.ビベンディSA、フランス
8.ユミコアSA / NV、ベルギー
9.Norsk Hydro社ASA、ノルウェー
10.アトラスコプコ、スウェーデン

12.フィリップス
18.インテル
21.トヨタ
28.日立化学

35.三菱重工
38.アディダス
40.イオン
44.ヤマハ発動機
45.ロレアル
50.ルノー

52.小松製作所
57.大和ハウス
65.ボーダフォン
67.H&M
69.IBM
77.シスメックス
73.サムスン電子
80.日産自動車
85.イビデン
93.ローソン

日本は11年19社から12社に減だそうです。
エコの取り組みとか社会還元とかの以前に、利益が出ないと存続できないですよね。
企業はまず儲からないと。だから日本のランキングが下がるのも無理はないです。

photo credit: 3BL Media via photo pin cc

『たった独りの引き揚げ隊』

夏休みの読書感想文です(笑)
石村博子著 『たった独りの引き揚げ隊』10歳の少年、満州1000キロを征く(角川文庫)

満州引き揚げエピソードというのは数多くありますが、10歳の少年が、それも徒歩で1000キロ歩いて日本に帰って来たというのはたぶん、この本の主人公であるビクトル古賀さんただ一人ではないでしょうか。もちろん実話です。

ネットの書評記事を見て面白そうだと思い、さっそくアマゾンで購入しました。

ビクトル古賀さんというのは知る人ぞ知る生きる伝説。41戦すべて一本勝ちの記録を持ち、「ソ連邦スポーツ英雄功労賞」受賞のサンボマスターです。日本とロシアの混血で日本の柔道界にも大きな影響を与えました。旧ソ連では日本人の弟子がビクトル古賀の名前を出すだけでVIP待遇になるほどの存在。80歳近い高齢ですが現在もご健在のようです。

当然、サンボ(ロシアの格闘技)で連勝した格闘家時代をインタビューしたい人はたくさんいたのですが、それは全部断り、「人生でいちばん輝いていた」この引き揚げ体験を含む10歳前後の話を著者である石村さんに話した、とのこと。

引き揚げる日本人の裏切りによって彼は単独徒歩行を強いられた訳ですし、途中行き倒れの遺体に何百人と出会い、埋葬し、使えるものは拝借しています。戦争がいかに悲惨か、書きようによっては壮絶に描くことも可能だったと思いますが、少年の視線でどちらかといえばユーモラスに当時を振り返っています。

ロシアとの混血と書きましたが、正確にはコサックとの混血です。そしてコサックの伝統と生活の知恵を受け継いだからこそ彼は生き延びることができました。やはりこうした自然と一体化して生きる知恵、というのは心を動かされますね。

・川を音や匂いで感じる。
サバイバルのためには水の確保がいちばん大切。しかし、渇きで苦労したことはないそうです。騎馬民族であるコサックは馬に水を与えるのも重要な仕事で、草原のそこかしこにある水源を見つけるノウハウが発達しています。太い川なら10キロ以上先からも音がするので分かるというのですから、感覚が違います。そして周りに危険な動物がいないか、安心して飲める水か、慎重に慎重を重ねて川を利用します。

・家の煙の違いでロシア人と中国人を見分ける。
食糧確保のために物乞いをするのもサバイバル術のうち。流浪の民をあたたかくもてなす習慣のあるロシア人の家を訪ねたい。で、煙突から上る煙を見ればそれが見分けられるというのです。

・目にはいる物はなんでもよく見る。
「太陽も、鳥も、花も、みんないろんなことを教えてくれるよ」と古賀さんは話します。花の向いている方向、草の葉先の向き、樹皮の色、枝ぶり、すべてが太陽の方角と密接に関連している。道に迷わないためには、それらの情報に敏感にならなければいけません。そして、時折太陽に「ありがとう、ありがとう」草木にも「きれいだね」「暑くない?」と話しかけながら歩いて行きます。

他にも野宿の仕方、虫よけの方法など、ここには書ききれない様々なサバイバル術が満載です。自然と人間を深く深く観察した結果生まれたそのノウハウ一つ一つが、現代社会を生き抜くのにも応用できそうな気がします。

しかし何よりこの本が訴えたい最も需要なメッセージは、「日本人は逆境に弱い」。だからこそ、「前を向いて笑顔で歩け」ということだと思います。心理的に折れないことこそ、もっとも大切なサバイバル術なのです。

途中、何度も引き揚げ隊の日本人たちに出会いますが、どの人たちも引き揚げの境遇を嘆き、どうしていいか分からずただ呆然とするばかり。またリーダーシップの欠如によって、隊が全滅しそうになることもたびたび目撃しています。ビクトル少年は、下を向いて悲惨な面持ちで黙々と歩く人々と、ゆっくりでもいいから明るく笑顔でお互いを励ましながら歩く人々では、生き残る確率が違うことを知っていました。

たった一人でもそのことを実践し、実際生き延びた人がいるのですから、説得力が違います。ただ、著者の石村さんはそこをあえて強調はしていません。確かにそこをサラッと流しているからこそこの本は読後感が爽やかであるのですが。

そして、無事日本に渡り、苦学をしながら格闘技と出会い、後に伝説のヒーローになります。しかし、同時に混血ゆえの差別や、さまざまなしがらみによって、自由が失われていきます。41連勝しようが、本人にとってはどうでもいい事柄だったようなのです。

そう、「最も輝いていた」というのは、最も自由だった、という意味。古賀さんはふと草原単独行を振り返り、「楽しかったな」という感想を持ちます。生きるか死ぬか分からない状況だったのに、自分自身がすべてを決めるその毎日を楽しんでいたのです。

作者がサラッと流している部分をこうして一読者が勝手に結論付けるのはおこがましいですが、20年不況であえぐ日本に、「下を向くな。自由をめざせ」と教えてくれる本なのでした。

シニア層の心に火を点けろ。

こんなアンケート結果があります。

電通総研の
 「シニア層のインターネット利用に関する調査」によると
 ・全国60代と70代の男女各150人、計600人
 ・1月13~23日、調査員による訪問形式

☆ネット利用率
・60代 57.0%(男性58.7%、女性55.3%)
・70代 23.3%(男性30.0%、女性16.7%)

☆機器別の利用率
    パソコン 携帯とスマホ
・60代  37.3%  51.3%
・70代  14.0%  18.0%

☆都市規模によるネット利用率
・東京区部含む人口100万人以上の都市
  60代70.2%、70代26.3%

・町村部
  60代26.7%、70代20.0%

☆ネットを始めて良かったこと(複数回答)
1.友人・知人とのコミュニケーションが増えた 55.7%
2.情報が増えたり、知識が広がったりした   55.3%
3.好奇心が広がった             41.4%

・・・・・・・・・・・・・・

打ち合わせでいつも、「高齢者はネット見ないしさあ、、、」という話になります。このアンケートを見ればそれがウソだと分かります。特に都市部の60代はネットが「普通」のチャネルです。

今の日本で見込み客として想定できるのはシニア層しかない、とすら僕は考えています。

お金とヒマ。それを持っているのは60歳以上の人たちしかいない。その人たちのマインドに火を点けない限り、景気回復など望めないと思います。

健康食品ばかりが目立つシニア層のマーケティングですが、もっと他の商品でも商品開発から広告まで、シニア層の心に届くモノづくりや表現を開発しないといけないのでは?と思います。

photo credit: ViaMoi via photo pin cc

日本のSNS人口は5060万人?

私もこの場をお借りしてツッコミを入れておきます。

そんなにいるわけないだろJK。

日本のソーシャルメディア人口5060万人に、Facebook・LINEが急成長 – bizmash!:@nifty http://bizmash.jp/articles/28627.html

インプレスR&D「日本のソーシャルメディア人口は5,060万人」ってそんなわけあるかアホ: やまもといちろうBLOG(ブログ) http://kirik.tea-nifty.com/diary/2012/08/rd5060-2527.html

『勝負は、お客様が買う前に決める!』

書籍のご紹介です。小林弘人監修 柴崎辰彦著 『勝負は、お客様が買う前に決める!』成功企業が密かに取り組む事前期待のマネジメント (ダイヤモンド社)

デフレだ!モノが売れない!打つ手なし!

そんな世の中に、ある種アンチテーゼとして投げかけられているのが、この本の中で紹介されている「事前期待マネジメント」。

モノやサービス、アフターサービスの手法が出尽くしているいま、購入以前のお客様の期待をいかにマネジメントするかというある意味ブルーオーシャン戦略なのです。SNSが普及しているいまこそ、期待のマネジメントがやりやすい環境になっているというわけ。ライバルと競合する前にファンにする方法論。

確かに飲食店などがランキングサイトに載ることで過剰な期待を受け、その反動で炎上したりリピーターを減らすというのはよく聞く話。だから最近では◯◯ログなどには掲載したくない、というお店も増えています。SNSを使い自分たちで情報発信できるのだから、期待をコントロールできるように自分たちでメディアを選び、顧客及び潜在顧客との交流を図りたいというのはとても自然な流れです。

事前期待と顧客満足には下記の相関があると本書では説いています。

・事前期待<実績・評価=リピート客
・事前期待≒実績・評価=印象が薄い
・事前期待>実績・評価=離脱

ですから、事前期待が高まりすぎないように「冷やす」行為も必要というのが面白いですね。まあ、通常は期待を抱いてもらうまでのハードルが高いので、ある種贅沢な悩みといえるかもしれませんが。

顧客との関係をマネジメントする、という発想でSNSに使いこなしている企業はまだほんの一部。これからはモノづくり、サービス提供、アフターケアと同時に、事前期待をマネジメントするという視点も企業活動には必要になっていくことでしょう。

では、コンテンツのご紹介を。

序章 勝負は、お客様が買う前に決める!
1.お客様が買う前にライバルに差をつける
2.差別化のカギは、事前期待のマネジメント
第1章 ソーシャルメディア×事前期待のマネジメント
1.ソーシャルメディアを使うだけではダメ!
2.売り手の大きな勘違い
3.抜け落ちていたお客様の事前期待
4.サービスサイエンスの実践で分かったこと
第2章 まずは、お客様から注目される存在になる!
1.ソーシャルメディア上での話題作りを始める
2.ソーシャルメディアで「お客様のまわりの人々」を巻き込む
3.マス広告よりも新しいライフスタイルの提案
4.グーグルやヤフー!の検索よりも友人や知人の口コミ
5.感動するエピソードをお客様と共有
6.ソーシャルメディアを活用するうえでの留意点
第3章 ソーシャルメディアでお客様との信頼関係をつくる
1.プロフィールをオープンにして安心感を与える
2.リアルタイムの会話で親近感をもたらす
3.ソーシャルメディアで購入前の不安を解消
4.タイムリーなアドバイスで強い信頼関係を構築
5.ソーシャルメディア上でモノやサービスを共創
第4章 買う前にファンにしてしまう5つの法則
[法則1]ターゲットとなるお客様をイメージする
[法則2]ソーシャルメディア上でのやり取りからお客様の心理を感じ取る
[法則3]モノやサービスへの事前期待で、お客様を分類する
[法則4]さまざまな事前期待に応える
[法則5]ソーシャルメディアで事前期待をマネジメントする
第5章 お客様にファンであり続けてもらうために
1.ソーシャルメディアで広がる共感のコミュニケーション
2.ロング・エンゲージメントでビジネスを考える
3.お客様との「絆」が成長する企業の最高の財産

巻末にThanks to ということでいろんな方の名前が載っているのも最近のSNS本のトレンド。ちゃっかり僕の名前も載せていただいています。こちらこそサンクス!
事前期待のマネジメント 巻末名簿

実は、著者は僕の大学時代からの友人。IT企業勤務のくせに、こんなマーケティング的な本を書くなんて多才ですね。やるやるとは聞いてたけど(笑)ネタバレ御免w

アマゾン、店頭でも絶賛発売中です。新しいマーケティングの視点が欲しい方はぜひ。