旬な言葉「汚名挽回」

仕事柄、言葉の誤用をしないようになるべく気をつかっているのですが、時代や環境によって意味合いも変わるのでなかなか難しい。例えば「炎上」というと、最近ではネットで叩かれる意味を連想する人のほうが多いのではないかと思ったり。

言葉は生き物。結局そのときどきの判断、ということになります。

最近では、「汚名挽回」も誤用ではない、ということが言われています。汚名は返上するものだと思ってましたけどねえ…。

誤用ではない?「汚名挽回」「名誉挽回」をめぐる辞書編纂者らの議論 – Togetterまとめ

上記リンク先には、辞書編集者自ら『三省堂国語辞典』第7版に誤用ではないと記述した旨語られています。『明鏡国語辞典』にも誤用と決めつけられないことが記されている模様。

「疲労回復」と「元気回復」が併存しているように、「汚名挽回」と「名誉挽回」が両方あっても良いし、また古くはそうした用法が存在したようです。

テレビのクイズ番組や雑学本などで、散々誤用とされてきたのを目にしているわけで、これがまた理解されるには相当な時間がかかりそうですね。まさに汚名挽回の名誉挽回なるか、といったところ。

やれやれ、ですね。

旬な言葉「式年遷宮」

伊勢神宮、今年は20年に一度の式年遷宮なので記念カキコ。内宮の遷御の儀も終わり外宮、周辺のお宮でも順次行われる模様です。個人的には数年前に一度行ったきりですが、できれば毎年行きたいです。

神宮の神聖な空気もさることながら、おかげ横丁の食べ歩きも最高。そして伊勢志摩の自然の美しさ。夏場に行ったのでめちゃめちゃ暑かったですが、できれば四季折々の神宮を訪ねてみたいです。

壮大な無駄にも思える遷宮。しかし高温多湿の場所で清廉な建物を保つとか、技術の継承や森林保護、地域経済の活性化など、いろいろ実際面での意味もあり、逆に合理的とさえいえると思います。

また戦国時代に遷宮が100年以上途絶えたのですが、慶光院というお寺さんが戦国大名などに呼びかけて遷宮を復活させたなど、神仏の境目のない日本ならではのストーリーもあるのですが、ここでは書ききれないのでまたどこかで。

伊勢神宮の影に隠れていますが、今年は出雲大社も大遷宮が行われました。オリンピックも決まり、後世から見れば、あの年はいろいろと転換点だったなあ、ということなのかもしれません。というか、そうしなければならないでしょう。

(2013/10/12/追記)
今年、年間の参拝者数が1000万人を超えたようです。行った方の話だと、本当に混雑していて大変なようですが、それもまた思し召し。実際に足を運べる幸せを噛み締めましょう。

おめでとう!TOKYO2020

この日を覚えておくために記念カキコです。

よかったですね~無事に決まりました!東京オリンピック2020。
これでなんとか日本も復活の道筋が見えてきたのではないでしょうか。
関係者でもないのになんだかホッとしています。

無駄金だ!とかいろいろ否定的なことをいう人もいますが、
やっぱりお祭って大切。しらけた気分が生み出せるものは少ない。
どうせなら踊って踊って、そのあとで考えればいい。
なんだかんだいって、やはり復興にも役立つと思う。

プレゼンテーションから見ていたのですが、ちょっとレベルが違いすぎて、なんだか拍子抜けするほどでした。
イスタンブールが5回め、マドリードが3回めとしては、ちょっと工夫が足りなかったのでは?と申し訳ないけど思いました。

日本のプレゼンテーションは素晴らしかった。
いつからこんなにプレゼン上手になったの?と不思議に思うぐらい。
もちろん、影であの代理店が猛烈に動いてるんですけどね。フフ。
でもプレゼンテーターのみなさんの頑張りが圧勝につながったと思います。
関係者のみなさんお疲れ様でした。そして本当にありがとう。

個人的には、子供がちょうど多感なお年頃になる時期に、
自国開催のオリンピックを体験させてあげられることが嬉しい。
その後の考え方、生き方に、ポジティブな影響を与えられるのではないかと、
勝手な期待を抱いています。

プレゼンテーター全員の動画を貼りたいぐらいですが、
キリがないのでこちらの動画を2本。

本当におめでとうざいます。

江戸時代の物価一覧。

面白いサイトを見つけたのでご紹介します。

江戸時代の前・中・後期頃と平均貨幣価値の物価基準に基づいて換算します。

これはTeioコレクションという個人の古美術品蒐集家がまとめた江戸時代と現在の価格の換算表です。

とても参考になります。

風呂屋  <大人1人> 1回 8文 132円
駕籠   <日本橋~吉原=約5km> 1回 200文 3,300円
飛脚特急便<江戸~大阪=2~3日> 書状1通 124文 2,046円
鮨    <握り鮨=1個> 1貫 8文 132円
蕎麦・うどん 1杯 16文 264円
天麩羅蕎麦 1杯 32文 528円

このあたりの感覚は今とほとんど変わらないのではないでしょうか。食費や通信費は必需品なので、あまり高くはできないですよね。

そのかわり、高いなあと思うのは
片道旅費 <江戸~京125里=500km> 13~15日 1両 1,000文 82,500円
股引(ももひき) 1対 600文 9,900円
足袋 1足 180文 2,970円

旅行はほぼ宿泊費なのでしょうがないですかね。時間がかかるとお金もかかる。衣服も現在の感覚が安くなりすぎたというべきか。

安いなあと思うのは
長屋の家賃<九尺二間の1間> 1ヶ月 600文 9,900円
広さもプライバシーもない長屋とはいえ、土地代の感覚がいまとまるっきり違いますよね。

あと、こちら。
幕府収入 <8代 徳川吉宗期> 1年間 80万両 + 米 85万石 約 1,930億円
なんて小さな政府(笑)。現在では震災後のがれき処理だけで3,900億円の予算が組まれているわけで、そう考えると当時は天変地異があっても民衆はまったくケアされなかったはず。大変です。

他にも越後屋の売上や寺子屋の料金など、興味深い数字がたくさんなのでぜひリンク先を御覧ください。

でも江戸時代もいまと同じような料金で寿司一貫を食べていたのかと思うと、とても身近に感じられますよね。管理人様に感謝です。