昭和の子供

激動の昭和と空白の平成。

「昭和生まれです」というとなんとなく加齢臭を感じる今日この頃、私はもちろん昭和生まれです(笑)

昨日打ち合わせの最中、昭和って激動の時代だったよねえ・・・という話になりました。(もちろん大半は資料で読んだだけですが)。そして平成って、なんにもないよねえ、ということも。

ここでざざっと昭和史(及び世界史)をふりかえってみますね。

昭和元年(1926年)改元、12月25日から7日間だけ
昭和2年(1927年)昭和恐慌~高橋是清による鎮静
昭和4年(1929年)ニューヨーク取引所大暴落、いわゆる暗黒の木曜日、世界恐慌の発端
昭和6年(1931年)満州事変勃発
昭和7年(1932年)満州国創立、五・一五事件
昭和8年(1933年)ヒトラー首相就任、国際連盟脱退
昭和9年(1934年)東北地方大凶作
昭和11年(1936年)二・二六事件
昭和13年(1938年)国家総動員法
昭和14年(1939年)第2次世界大戦開始
昭和15年(1940年)日独伊三国同盟
昭和16年(1941年)真珠湾攻撃~太平洋戦争開戦
昭和20年(1945年)広島長崎原子爆弾投下、太平洋戦争終結、一億総懺悔

とりあえず終戦まで。正直、転落からどん底の時代、という感じがします。あと明治大正昭和にかけては国内で食えないから移民する人とかもたくさんいて、ある意味いまよりずっと国際的だったかもしれないです。満州に出稼ぎという人もたくさんいました。とにかく不景気は戦争の引き金になる。戦っても勝ち目がないことは多くの人が指摘していたのにも関わらずです。経済は低迷しても繁栄しても大衆の判断を狂わせます。ここまでで20年、平成はすでに24年目。

昭和21年(1946年)新憲法公布
昭和22年(1947年)労働基準法、独占禁止法、裁判所法、地方自治法など公布
昭和24年(1949年)第三次吉田内閣、円レート360円、湯川秀樹ノーベル賞受賞
昭和25年(1950年)朝鮮戦争、戦争特需始まる
昭和28年(1953年)テレビ放送開始
昭和29年(1954年)ビキニ環礁で水爆実験、第五福竜丸被曝
昭和30年(1955年)自由民主党結成

いわゆる55年体制まで。エコノミックアニマル誕生の時代、ですかね。レートを360円にした吉田内閣の功績はもっと大絶賛されていいと思う。

昭和31年(1956年)もはや戦後ではない(経済白書の一節)
昭和33年(1958年)東京タワー完成
昭和34年(1959年)ドル為替自由化、岩戸景気
昭和37年(1962年)東京の人口1000万人突破
昭和39年(1964年)新幹線開通、東京オリンピック開催
昭和41年(1966年)中国で文化大革命始まる
昭和43年(1968年)三億円強奪事件
昭和45年(1970年)大阪万博開催
昭和47年(1972年)日中国交回復、浅間山荘事件

高度経済成長の時代です。またの名をオールウェイズ三丁目の夕日時代(笑)。オリンピックに万博と夢のあるイベントが目白押しですね。強奪される金額も三億円と破格になってきます。

昭和48年(1973年)米軍ベトナムから撤退、第一次オイルショック
昭和51年(1976年)ロッキード事件
昭和60年(1985年)つくば万博、日航機墜落
昭和61年(1986年)バブル経済始まる
昭和64年(1989年)昭和天皇崩御

オイルショックを経てバブル経済へ。このころから特筆すべきことがあまり無くなるのが気になりますね。絵画を何十億円で買ったとか、アメリカの土地やビルを買ったとか、本当にお金の話しかしなくなったんですよ、みんな。

ところが一転、平成になると元年に株価が史上最高値をつけて以来、バブル崩壊が始まりみんな身動きがとれなくなりました。

礼宮様ご結婚の儀(平成2年)皇太子様ご結婚の儀(平成5年)ぐらいまではまだバブルの残り香があったのですが、記憶にあるのは、雲仙普賢岳の火砕流や池田付属小事件、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、酒鬼薔薇事件、そして昨年の東日本大震災とその後の放射能汚染という災害・事件系の話ばかりです。

アメリカではITバブルや住宅バブルがあったもののリーマン・ショックで崩壊、海外もユーロでプチバブルがあったもののギリシャ危機で崩壊、とまあ21世紀はなんて冴えない時代なんでしょう。

大きいのはIT技術の進展なのですが、便利になった一方従来の仕事を急激に減らすラッダイト的な部分もあって、人々の意識がぜんぜん追いついていない。SNSもまだほんの一部の人の井戸端会議なんですよ。ケータイでゲームしてひまつぶしをする方がなぜか優先される。

そういう意味では平成も激動なのですが、全部受身な感じが気になります。グローバル化だから、少子高齢化だから、年金もらえないからと後ろ向きな話ばかり。

高度経済成長時代を振り返ると、坂の上の雲よろしく、みんなが目指せるイベントや目標があると頑張れるのだなあ、としみじみ思う。

国のトップから痛みのお願いなんてもう聞きたくない。先の戦争や今回の震災で分かるように、国民一人ひとりの痛みなんてどうせ国にケアできるわけないのだから。

僕らが何を目指すのか、何に向かって進んでいくのか、そろそろ前向きで明快な目標を皆で設定すべき時が来ているのだと思う。長文になってしまいました。ここまで読んでしまった方は、お疲れ様です(^^♪

photo credit: Hiroshi Matsumura via photo pin cc